乳癌治療のガイドブック

乳癌治療のすべてを
優しく解説していきます

いま乳癌の治療をされている方、これから乳癌へ向き合う方のために、必要な情報をわかりやすくお伝えします。

乳癌は女性がかかりやすい癌の第1位です。以前は欧米女性が中心でしたが、食生活が変化した現在では免疫力の低下も伴い、日本女性でも15人に1人、毎年7万人以上が罹患するとほど、一般的な病気となりました。

罹患する年齢として最も多いのは40代後半からですが、最近は年齢の幅が広がり20~30代の若い方から、高齢者にまで患者さんが増えているそう。どんな年代の女性でもかかる可能性がある、とても身近な癌なのです。

もし自分や家族が乳癌と診断されたら、どのような治療を選択すべきか、現在行っている治療と並行してなにができるか。少しでもヒントになれば幸いです。

乳癌は早期発見と初期治療が大切

乳癌はできるだけ早めに発見して適切な初期治療を受ければ、10年内の生存率は97%以上と、かなり高い確率で根治できます。

最も重要なのは、腫瘍が小さい内に発見すること、切除手術&放射線治療の局所的な治療をしっかりと行っておくこと。乳癌は小さい内から全身に癌細胞が散ってしまうケースがあるので、場合によっては抗がん剤による全身治療が必要です。

乳癌の検査から標準治療の流れ

早めに見つけて残さず取り除いてしまうことが、乳癌治療の基本であり全てです。まずは乳癌の検査から、診断された後の標準治療まで順を追って簡単に紹介します。

検診・検査

健康診断や特別検診などを受診すると、まずは医師の問診の後に乳房を目で見て触る、視診や触診を行います。

さらに、マンモグラフィ検査や超音波検査でしこりや石灰化がないかどうかを確認します。

視診・触診 マンモグラフィ 超音波検査(エコー検査)
ベテラン医師の目と指で乳房の異常をチェックする視診・触診は、乳癌検査の基本です。早期発見・治療を行うため、定期的に健診を受けることが推奨されます。
問診、視・触診
乳房を平らに伸ばし、縦方向と水平方向に4枚、立体的にレントゲン撮影することで、奥の方にあるしこりの有無や大きさを画像で確認する検査方法です。
マンモグラフィ
硬いものに反射するという超音波の特性を生かし、硬質化したしこりを見つける方法です。現在、最も制度が高いといわれる方法で、マンモグラフィとの組み合わると確実性が増します。
超音波検査(エコー検査)

確定診断

しこりや石灰化が見つかった場合は、針を刺して細胞や組織を採取し、顕微鏡で観察して癌細胞かどうかを見極める細胞診、組織診を行います。

画像検査や細胞診、組織診などの検査結果を見て、悪性腫瘍であるかどうかを診断。腫瘍である場合は、どのような性質のものか、周辺への浸潤や転移はあるかなどをチェックし、ステージの判定を行います。

切除手術

腫瘍サイズや転移の有無で手術法を決定。手術は乳房内の乳腺をすべて摘出する全摘手術と、腫瘍と周辺のみの部分切除手術が選択できます。

また、乳房と一緒にリンパ節の一部を取り除き検査することで、転移のリスクを軽減するセンチネルリンパ節生検という最新の治療法も。

乳房切除術(全摘手術) 乳房温存術 センチネルリンパ節生検
腫瘍が大きい、数が多い場合などは、腫瘍の発生した側の乳房をすべて取り除く乳房切除術(全摘出手術)を行います。放射能治療を受ける必要がなくなるなどのメリットがあります。
乳房切除術(全摘手術)
腫瘍が腫瘍の大きさが3cm以下、癌細胞が広がっていない場合は、腫瘍部分だけを切除する、乳房温存術を選択できます。乳房の1/4程度の切除で済みますが、放射線治療が必要です。
乳房温存術
乳房の病巣部だけでなく転移しやすいリンパ節を全て切除するのではなく、まずは一番手前のセンチネルリンパ節のみを取り除き検査することで、不必要な切除を避けることができる方法です。
センチネルリンパ節生検

放射線療法

放射線治療は切除手術後の局所再発や転移を防ぐために、見えない癌細胞を破壊する治療法です。

腫瘍サイズが大きいケースでは、手術前に放射線を照射して腫瘍を小さくしてから手術する方法をとる場合もあります。

放射線治療とは 治療のタイミング 副作用について
癌細胞の分裂や置き換わりを阻止する働きを持った放射線を照射する治療方法です。通常は外科手術の2~3週間後に治療を開始し、外科手術での取り残しを排除します。
放射線治療とは

放射線治療は、切除手術後に行うのが一般的ですが、手術前に照射し、しこりが小さくなれば、乳房温存術を選択できる可能性が生まれます。
治療のタイミング

放射線治療にはやはり副作用がつきもの。どのような副作用が起きるのか、症状や時期などの詳細や対処法を事前に知っておきましょう。
副作用について

薬物療法 

切除手術や放射線治療で局所的に治療を行った後は、全身に散らばった可能性のある小さな癌細胞を破壊する、全身治療を行います。

主なものとして抗がん剤による化学療法と、ホルモン剤によるホルモン療法があり、癌の性質を検査することでどちらか決定します。

化学療法(抗がん剤) ホルモン充填療法
癌細胞の核となるDNAを攻撃し、細胞増殖や分裂を抑制する抗がん剤。癌細胞は正常な細胞に比べて、増殖力が高く、細胞分裂のスピードが速いため、集中的な投薬治療が必要です。また、副作用の懸念もあります。
化学療法(抗がん剤)
乳癌の中には、女性ホルモンの影響から癌細胞が分裂・増殖をするものもあり、それを抑えるため抗ホルモン剤を使用する治療法です。抗がん剤ほどではありませんが、多少の副作用があります。
ホルモン充填療法

再発・転移を予防するなら免疫力の強化を

乳癌は遠隔転移を起こしてしまうと一気に治療が難しくなる病気です。ですから重要なのは、再発や転移を起こさないこと。

初期治療を厳重に行い、治療後は自らの免疫機能で癌細胞に対抗できるよう基礎体力アップに努めましょう。

免疫力を高めるためには、食事内容に気をつけたり軽い運動を取り入れたり、といった日常生活を大切にすることがポイント。免疫機能を高めるサプリメントを利用したり、ストレスのない生活を心がけることも重要です。

特に放射線治療や抗がん剤治療を行うと、免疫力は弱まりますので、積極的に免疫力を高めることを意識してくださいね。

乳癌治療のため免疫力を高める方法を詳しく調べる

乳癌の治療を始める前に~基本となる知識~

そもそも乳癌とは 日本における乳がんの現状
乳腺の細胞が活性化したときに、癌細胞まで増殖してしまうことによりできる悪性腫瘍のこと。
病状が進行すると癌転移の危険性が高い恐ろしい病気です。 そもそも乳癌とは
女性のかかる癌で最も多く、年7万人以上が発症しています。
特に気を付けるべき年代は40~50代ですが、20~30代の方の発症も増加傾向にあります。
日本における乳がんの現状
浸潤性乳管癌と非浸潤性乳管癌の違い 乳癌のステージ(病期)
発生した1箇所だけの癌を非浸潤性乳癌、転移したものを浸潤性乳癌と呼びます。
非浸潤性乳癌は9割以上が完治しますが、現在増加傾向にあります。
浸潤性乳管癌と非浸潤性乳管癌の違い
病状によって、ステージ0~Ⅳまでの5つに分類され、ステージ0だと10年生存率は95%を超えます。
しかし、ステージⅣでは生存率25%ほどといわれています。
乳癌のステージ(病期)
妊娠・出産への影響 若年性乳癌について
妊娠や出産に治療が影響する可能性は低く、放射線療法でも胎児への影響はほとんどありません。
抗がん剤治療のみ卵巣へ影響するため早期閉経のリスクがあります。
妊娠・出産への影響
35歳未満で罹患した癌のことを、若年性乳癌といいます。
進行癌の発見が遅れる傾向があり、生存率が通常より低いことが特徴です。
早期発見のため定期的な健診が大切です。
若年性乳癌について
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