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どのようなタイミングで行われるか

放射線治療は、癌の初期治療だけでなく、再発や転移の場合にも用いられます。乳癌の治療法としては、どのように利用されているのかを解説します。どんなタイミングで治療が行われるのか、詳しく見ていきましょう。

乳癌の初期治療に放射線を有効利用しよう

乳癌の治療には、放射線治療がよく用いられます。これは他の種類の癌であっても同様ですが、乳癌の場合は特に、乳房温存手術を選択した患者さんにとって欠かせないものです。

目に見える腫瘍部分だけを取り除いても、目に見えない小さな癌細胞が乳房全体に散らばっているケースがあります。その細胞を放置しておくと、将来的には乳房内で再発を繰り返してしまうことになりかねません。そこで、乳房に放射線を照射することで見えない小さな癌細胞を破壊しておこう、というのが乳房温存手術後に行う放射線治療の主旨です。

手術で切除する部分は最小限にとどめて、できるだけ乳房を残したい患者さんにとっては、希望となるのが放射線治療です。残された乳房への転移や再発を防ぎ、術後の生活をより良いものにするために、放射線を有効活用している例と言えます。

さらに、乳房を全摘出したケースでも、リンパ節や胸壁の転移を抑えるために、放射線治療を選択することがあります。

乳房温存手術の前に行う放射線治療について

乳房温存手術を受ける際の条件として、腫瘍の大きさが3㎝以下であることが挙げられています。それよりも大きいサイズの腫瘍の場合、手術の半年くらい前から放射線を照射して、ある程度腫瘍を小さくしてから手術を行う場合があります。

乳房温存手術の後の放射線治療について

腫瘍の部分だけを切除する乳房温存手術を行ったケースでは、乳房内の局所再発が20~30%程度発生すると言われているそうです。そこで、手術を受けた後に乳房部分に放射線照射を行うと、再発を2〜3%程度に減らすことができるとのデータがあります。乳房を全摘出した場合のデータとほぼ同レベルまで、再発を防ぐことができるのです。

ですから、乳房温存手術を選択するための条件として、術後に放射線治療ができるかどうか、という項目が設けられているほど。さらに、手術後2〜6週間以内のできるだけ早い時期に放射線照射を開始することが推奨されているそうです。

乳房切除手術の後の放射線治療について

乳房を全摘出した場合でも、腋窩リンパ節や胸壁へ転移や再発を抑えるために、放射線照射を行うことがあります。リンパ節への転移を抑えることは、将来的な遠隔転移を防ぐことにもなりますから、放射線療法が初期治療の重要な役割を果たしていることになります。

この場合は、胸壁や鎖骨の上部などに照射されることが多いようです。

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