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そもそも乳癌とは

癌は人間の体のあらゆる場所に発生する悪性の腫瘍で、健康な人でも日々何千個もの癌細胞が発生していると言われています。その中で、女性の乳房に発生する乳癌とは、どのような種類や特徴があるのか、基本的な情報をまとめてみましょう。

乳癌はどこに発生するのか

女性の乳房は主に、母乳を作るための乳腺と脂肪組織で成り立っています。さらに乳腺は、母乳を作り出す小葉という部分と、母乳を乳頭へと運ぶ乳管でできており、乳癌はこの小葉と乳管の部分に発生する悪性腫瘍のことを言います。

乳腺は、女性が妊娠や出産、母乳の分泌を正常に行うために、女性ホルモンの影響を大きく受けるとされていて、このことが悪性腫瘍の発生や増殖に関係が深いのではないかと言われています。

乳癌はなぜ発生し、増殖するのか

例えば、乳腺の上皮細胞の遺伝子に何らかの変異が起き、癌細胞が発生したと仮定しましょう。そのような突然変異はよく起こることで、癌細胞は健康な人でも毎日数千個も発生しているそうですから、それほど珍しいことではありません。健康な人であれば、癌細胞を異物として認知し、体が本来持つ免疫機能によって排除してしまうそうです。

しかし、ここにエストロゲンという女性ホルモンが作用すると様子が変わってきます。エストロゲンは、正常に妊娠や出産が行えるよう、女性の身体を女性らしく作り上げる働きを持つホルモンで、思春期や妊娠前の女性の身体で多く分泌されるものです。子供を産み育てるための準備をするホルモンですから、乳腺の細胞にも多大な影響を与えることはもちろん、乳腺に発生した癌細胞の増殖も促してしまうことになるわけです。

初潮が早く閉経が遅い人や、高齢出産の人、出産経験のない人などエストロゲンの影響を多く受けた乳腺の細胞は、癌細胞が発生して定着するリスクが高まると言われています。突然変異で発生した乳腺の癌細胞が、エストロゲンの作用によって増殖し定着してしまったものが乳癌と呼ばれ、しこりを作るほどに大きく成長してしまうのです。

乳癌が進行するとどうなるのか

初めは乳線の小葉や乳管にあった癌細胞は、どんどん増えて他の組織へと溢れ出していきます。乳腺の外の脂肪組織や血管、リンパ節などへ広がっていくのです。リンパ管や血管へ乳癌細胞が入り込んだ場合は、リンパや血液の流れに乗って乳房から離れた場所へも癌細胞が到達してしまいます。肝臓や肺、脳などへも乳癌細胞が定着し、あちらこちらで正常な組織を破壊してしまうそうです。この状態を「遠隔転移」と言います。

乳癌細胞は、小さな乳腺組織に発生するためこぼれ落ちやすく、早い段階から他の組織へ転移しやすいのが特徴。乳癌の恐ろしさは、比較的早期から周辺や遠隔組織へ転移を起こしやすいことにあるのです。

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