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転移(遠隔転移)とは

乳癌の切除手術や放射線の照射などの初期治療を行った後、再び癌の腫瘍が見つかることを再発や転移と言いますが、特に治療を行った乳房から離れた場所に起こるケースについて、遠隔転移と呼びます。

ここでは、遠隔転移がなぜ起こるのか、起こりやすい時期や場所などをまとめて解説しましょう。

遠隔転移はどうして起こるのか?

転移や再発は、初期治療後に起きるわけではありません。初期治療の前、乳房の切除手術を行う前からすでに他の場所に癌細胞が散っていたと考えるのが妥当です。

手術後に行った全身治療でも死滅せず、体のどこかで生き残っていた小さな癌細胞が、数年経過するうちに大きく成長し、腫瘍となって何らかの症状を起こした状態を転移と呼ぶわけです。

再発や転移は、初期治療後に新たに現れた癌細胞というよりは、治療前から存在していたものを取り逃してしまった癌細胞と考えた方がよさそうです。

放射線治療を行うことで癌細胞は死滅させても、その結果として他の細胞まで弱り、免疫力が低下することで、余計に小さな癌細胞への抵抗力がなくなってしまうことも原因といえます。

遠隔転移が起こりやすい時期と転移先について

乳癌の切除手術を行った側の乳房やその周辺以外の離れた場所で、癌の腫瘍が発見されることを遠隔転移と呼びますが、具体的にはどんな場所に転移を起こしやすいのでしょうか。

乳癌の場合は、骨や肺、肝臓、脳などに起こることが多いそうです。乳房から比較的近い部分の、背骨や肋骨、肺などへは癌細胞がこぼれ落ちたり浸潤することで転移を起こします。

さらに、リンパ節へ転移して癌細胞がリンパの流れへ乗ると、肝臓や脳などのかなり離れた部分へも転移することがあるそうです。

乳癌の転移は、切除手術後2~3年後くらいに起こることが多いと言われています。しかし、癌細胞の性質によっては、ゆっくり成長するものもありますから、10~20年経過してから転移が発見されるケースもあるそう。違う場所に転移を起こした場合でも、細胞そのものは乳癌の性質を持ったままなので、“乳癌の肝臓転移”ととらえ、一般的な“肝臓がん”とは別のものであると考えます。

遠隔転移を疑うべき症状とは

乳癌が遠隔転移を起こした場合は、腫瘍がかなり大きくなるまで自覚症状が現れない場合も多いようです。

しかし、肋骨や背骨などの骨に転移を起こしているケースでは、転移した部分に痛みを感じることもありますし、肺の場合は2週間以上続く咳や息切れ、呼吸のしにくさなどで気が付くこともあるそう。肝臓の場合は右側のお腹やみぞおちのあたりの圧迫感や痛み、脳では頭痛やめまい、手足の麻痺が続いたら要注意です。

転移先によって症状は異なりますから、乳癌が転移しやすい場所の痛みや違和感には十分に注意しておきましょう。

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