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リハビリ

腫瘍の切除手術に伴って、脇の下のリンパ節も切除した場合は、術後のリハビリが必須だと言われています。なぜリハビリが必要なのか、どのくらいの期間でどんな運動を行なえば良いのかなどをまとめています。

乳癌治療後の運動機能回復にリハビリを

乳癌が脇の下のリンパ節に転移している可能性が高い場合、腫瘍を取り除くと同時にリンパ節の切除も行います。腋窩リンパ節は、脇の下から鎖骨にかけて、脂肪の中に埋まるように点在しているそうです。ひとつひとつ切りとるのも大変ですし、誤って取り残すことのないように周辺の脂肪ごとまとめて切除することになります。このように、脇の下のリンパ節を切除する手術を、腋窩リンパ節郭清と言います。

腋窩リンパ節郭清を行うと、リンパの流れが阻害されてむくみが生じますし、脇の下の傷がつっぱって肩関節が動かしにくくなってしまいます。このような運動障害が起きることを防ぐために、術後すぐから指先を動かすリハビリなどを行うべき、という考え方が主流となっています。

腋窩リンパ節郭清を受けなかった場合のリハビリ

腋窩リンパ節郭清を行うと術後の負担が大きいことから、最近ではセンチネルリンパ節切除だけを行い、必要以上にリンパ節を切除しない考え方が主流です。

腋窩リンパ節郭清を受けなかった方は、肩や腕の動きにそれほど影響はなく、むくみが起きる可能性も低いそうなので、必ずしもリハビリを行わなければならないというわけではありません。しかし、まれにむくみが生じるケースもありますから、術後は日常生活の中で肩を動かす運動を意識して取り入れるなど、工夫をしておくといいですね。

リハビリを行うべき期間とは

腋窩リンパ節郭清を行った場合、手術の翌日くらいからリハビリを開始した方がいいという意見がある一方、術後1週間くらいしてドレーンが抜けてからがいいという考え方もあります。

術後すぐに運動すると、リンパ節を切除した部分に体液がたまってしまうことがあり、傷口周辺に溜まる体液を外に出すドレーンが抜けてからの方が、安全だと言われているのです。ですから、術後すぐは指先や肘下だけを動かす軽い運動程度にして、本格的なリハビリはドレーンが抜けてから始める方が無難でしょう。

リハビリは3ヶ月以上継続して行うと、術後半年くらいの肩関節の動きがスムーズになり、むくみも悪化しないと言われているそうです。肩周辺の筋肉を毎日動かすことで肩が柔らかく動くようになりますし、背中にあるリンパ管の流れを良くしてむくみも解消してくれるのだとか。

リハビリは術後すぐに行うだけでなく、最低でも3ヶ月以上継続して行うことがポイントです。

乳癌のリハビリに最適な体操

乳癌の切除とリンパ節郭清を行った場合におすすめのリハビリ体操をいくつか紹介しましょう。運動の内容は、術後すぐからドレーンが抜けるまでと、ドレーンが抜けてからの本格的なリハビリ運動に分けて解説します。

ドレーンが抜ける前

<肘の曲げ伸ばし体操>

ベッドに横になった姿勢で腕を体の脇に置き、手首のあたりにタオルをたたんだものや小さめの枕などを置いて少し高さを出します。肩関節を動かさないように注意しながら、肘の関節だけを曲げるようにして手の先をゆっくり上げます。上げられるところまでいったら、ゆっくりと元に戻し、この運動を繰り返します。疲れたら無理せず、枕に手首を置いて休みましょう。

<ジャンケン体操、ボール握り体操など>

手術当日や翌日は、指先だけを動かす程度で十分です。グー・チョキ・パーの動きを繰りかえしたり、小さめのボールやお手玉などを握るだけでも指先の運動になります。

ドレーンが抜けた後

<肩関節を回す体操>

まずはまっすぐ立ちます。肘を曲げながら肩の高さと同じくらいまで上げ、肘の先で円を描くようにくるくる回します。同時に肩関節も回していることを意識しながら動かします。

<腕上げ体操>

まっすぐ立ち、腕を前方に90度以上上げます。指先が肩の高さにまで上がったら、ゆっくりと下ろし、今度は自分の真横に90度以上上げます。動かすことに慣れてきたら、腕を真上にも上げてみましょう。無理せずゆっくりで構いませんので、できるだけ高く上げるようにしていきます。

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